内向型であること

4月某日

私は激しい焦燥感に苛まれていた。
趣味仲間の友人から誘われて決行した京都旅行。

幼い頃から憧れた友人とのお泊まり会、思う存分趣味の話を楽しみ、成人して、ある程度は蓄えを持った私達は良識の範囲内で動いていれば誰も咎める者はいなかった。楽しい、それは嘘ではない。

なのにどうして私はこんなにも疲れはてているのか。
友人に対してプレッシャーを抱いているのか。
端的に言うのなら帰りたいのか。

未知の感情に戸惑い、それを露骨に表に出して迷惑をかけたくない一心でとにかく適当な理由をでっちあげて明るく振る舞った。

それもまた拍車をかけたのかもしれない、度重なる移動に体も疲弊していたのは確かだが明らかにメンタルがおかしい。
他人の一挙一動がとにかく気になり、相手の表情に少しでも揺らぎや躊躇があれば何かをやらかしてしまったか?と焦ったものだし、友人特有の気のおけない些細なやり取りにしなくても良い邪推を重ねた。

これでは友人が悪いように見えてしまうが全くそういうことはない。
寧ろ普段よりもぎこちない自分に気を使わせてしまって申し訳ないくらいだ。

とにかく二泊三日の京都旅行の終盤、別れを惜しみ帰りたくないとしみじみ口にする二人に対して細心の注意を払いながら相づちを打ち、帰りたくないとすら思えない自分を発見した時に率直に非人間では????と評価を下すしかなかった。



電車に揺られながら楽しかったはずだよな…?と自問自答しているとまぁ時間の体感速度が遅い。

以前からコンプレックスではあったのだ。

一人が好きな癖に他人が建設的なアクションを起こして、親密な関係になる努力を重ねた末にコミュニティが作り上げられていくのを横ですげぇなーとぼけっと眺めている自分。
時にはお門違いなやっかみを内心で燻らせ、それに加わる努力もせず、勇気もわかず、嫉妬していた。
そんな自分が嫌で「社交的」に「明るく」振る舞った結果、会いたい、面白いと言ってくれる人が増えた。ありがたいことに。自分でも良好な関係が作れる、周りの人はこんなにも素晴らしい。

それなのに、めちゃくちゃ疲れる。
分かってはいるのだ、他人は案外自分に面白さや有用性を期待していないし、純粋に人脈の広がりを楽しめば良いのだと。
その時期は丁度、職場でも歳の変わらない社員さんと親しくなり予定を詰めていた時期でもあり、今思えばかなり自分の時間も作れず、憧れの社交的な自分に酔いしれて無理を重ねていた。
自分も素晴らしい輪の一部にいれてもらおうと行動すればするほど素晴らしさを疑いたくなる自分がいる、悪気はないと言い聞かせても投げ掛けられる言葉にもやもやする回数が増えていく。
気にするな、気にするな、深い意味はない、また間違えてしまっただろうか、何度も問いただしても、暗示をかけても不安が取れない。
素晴らしい人達に自然と自分のだめさとままならなさを比較して落ち込んだ、泣いていた、そもそも泣くことが恥ずかしくて、そして訳が分からなくて、行動!気にしない!と言い聞かせる日々。
不愉快な夢を見て、早朝や深夜に目が覚める回数が増えていく。人に迎合して望むものを提示し続けると確かに求められる、気兼ねなく。
自分が望んだことだ、そして自分が勝手に自滅したことだ。相手に全く非はない。そもそも非のあるなしを考えることそのものがもう面倒くさい。



なんで皆のように楽しめないのか
なんで皆のように努力ができないのか
なんで皆は簡単に見ず知らずの他人と会えるのか
そんなに自分に自信があるのか



やっかみである。
自信をつけるために必死でもがいたけれど他人と関われば関わるほど何かがすり減っていく、その正体が分からず、何時しか人と会うのがだるい、面倒、自分はクズ、なんでこんなに他人の一挙一動がきになるんだろうと鬱屈した感情を拗らせていた矢先に内向型という言葉をふと目にした。


内向型は他人と交流することに消耗しやすいが外向型の振る舞いに憧れを抱きやすい。

外向型のようになりたいとは思わないが、外向型の生き方に劣等感を抱きやすい。


私じゃないか。

気付いたら、このもやもやは嫉妬もやっかみも確かにあるだろうが、単純にあるがままの自分を受け入れずに、悲しい、辛いという当たり前の気持ちを圧し殺してきたことを自覚して泣いていた。

そういえば私は辛いとか悲しいを努力不足と自己責任で片付けてはいなかっただろうか。
確かに自分にも問題があったし他人に責任を求めるのはお門違いだろう、しかしそれで自分の辛さを圧し殺して良いものか。
何が悲しかったのか、辛かったのか心当たりがあまりにありすぎてこれと断定できるものではないが、積み重ねてきた激情を処理するのにまだ時間がかかりそうで、それもまた憂鬱なのだけれど、肩の荷が少し降りた気がする。

ぎゅっと!ドキドキサバイバル 白石蔵ノ介 ネタバレ有り

深夜にプレイをした、雑な感想メモが出来上がったので晒していく

当方が本格的な乙女ゲームに目覚めたのが、この罪深いドキドキサバイバルとかいうゲームだったと思います
原作は天下のジャンプのテニスの王子様、名前くらいは知ってる人も多いであろう有名作品です
何故かテニスボールが巨大化したり、ブラックホールが現れたり、テニスをしていたと思ったら胸部を骸骨に刺されたりと一般人ならば「ありのままに(AA略)」のポルナレフ状態になること必至のテニプリですが、やらかしてくれます

無人島に!イケメンと!サバイバルと!危険を詰め込んで恋が始まらないわけがない!

前作の本格派乙女ゲームに鞍替えした「学園祭の王子様」は普通に有能で可愛らしい女子中学生の子が出身中学の先輩後輩同級生と学園祭を盛り上げ、成功させる為に頑張りつつお互いに惹かれていくという王道な内容です
初見は「お前誰?」と名前すら覚えて貰えず、どうでもよさげな対応からしてかなりリアルですがそんな王子様を最終的には骨抜きにしてデレさせたカタルシスは半端ないと聞きます

そんな甘酸っぱい青春からのサバイバル!
突然のサバイバル!命がたまに危ういサバイバル!作中で何度か死にかけたよサバイバル!
KONAMIは何からどうインスピレーションしてサバイバルに走ったのか分かりませんが、破格の攻略対象四十人越え、フルボイス、原作を忠実に再現したスチル、攻略時間は短いながらも濃密すぎる内容、現在ぎゅっサバと呼ばれるリメイク版が高値で取引されるのも頷けます

まぁ、そんな前置きはここまでにして
最近、全く更新していないので深夜テンションで書き上げたメモを元手に記事を稼ぎたいな!と思い立ったわけです

こちらのゲームは某カヌチで失敗したWヒロイン制を採用しております!さすがに女子中学生一人に思春期真っ盛りの男子中学生多数の相手はヤバいですよね!あ、そうじゃないか!ごめん!

というのもリメイク前の無印は元々二つのゲームであり、ポケモンでいうルビー&サファイアみたいなものです ルビーじゃないとゲット出来ないポケモンがいると言えば分かっていただけると思います
つまり山と海で攻略キャラが違うんですね

山側ヒロインの小日向つぐみちゃん(デフォルト名)は清楚で内向的な美少女ですが、今回は親友の海側ヒロインこと辻本彩夏ちゃん(デフォルト名)という前向きしゃかりき美少女の叔父さんが経営するペンションだかロッジで一緒に仲良くバカンスをする為に、豪華客船の船長(本作品最大の被害者)である父親が操縦する客船に乗り込んだら、船諸とも父親が行方不明になるという、本人からすればとんでもない精神的ダメージを被っており、普段の内気な性格に輪をかけて完全に不安定になっちゃっているんですね

そんな彼女を救おう、あわよくば美少女とお近づきになろうと立ち上がってくださるのが、たまたま船に乗り合わせた特別合宿に向かう途中の選抜メンバーこと我らが王子様というわけです

今回のお相手 白石蔵ノ介ルートは山側の攻略キャラなので山側のつぐみちゃんにフォーカスをあてながら感想を連ねていきます
ぶっちゃけますと、この白石蔵ノ介君はイケメンです
魂もイケメンです、理想の女の子の弱さを理解してくれる王子様が彼です 中学生の癖にこの貫禄です
そんなこんなで感想メモを作成しました、どーん


白石ルート
お母さんか、君はお母さんか
無駄が嫌いなわりには無駄にフォントがキラキラして目がチカチカするから止めて
白石はな、毒草が好きで200種類見分けられるで→そ、そうなんだ
美しさの中に刃を秘めた毒が~→な…なるほど…
私もつぐみちゃんも引いてるね^^
イベント事に二回絶頂挟まれるとムカつくから止めて
突起をにぎにぎしてツボを刺激して絶頂(エク↑スタシィ~↑)に気持ちよい(意味深)→は、はぁ… つぐみちゃんと意識のシンクロ
白石君は黙ってたらイケメンだけど趣味のこと語ると引かれちゃう残念系とみた
折り入って聞きたいことが→俺の3サイズ?←は?
君の3サイズを教えてくれたら教えたるな→わ、分かりました…(あれ、立場が逆転してる…?)←ツッコむところソコじゃないと思うよ(震え声)
虫の音色に耳を傾ける美少女の横で夏の風物詩やな、絶頂やとかちょくちょく横文字かつ卑猥な単語を挟むことにより雰囲気を台無しにする聖書 そしてもうそんな奇行に慣れたのか適当に流すつぐみちゃん 私はまだ慣れずに画面の前で突っ込みを入れている
白石君ってギャグのセンスは微妙だよね…なんか、微妙だよね 淡々とボケるからテンションが噛み合わないよ、ツッコミさせてくれないよ、なんだお前何なんだ
お前そのネタ全然面白くないからな、セクハラだから止めろ
キャパシティとか言わないでも持てる分だけ持つんやで、とか無理したらアカンでとかで良いだろ、横文字大好きか
チェスとかいう賢い人の為の遊戯をたしなんでいるという賢さアピール 柳君と真田君なんて遭難中に将棋やってるんだぞ!余裕か!!お前ら余裕か!!
お礼ならもうええでとかさ、もうもろたでみたいな、貴様の命を貰おうか、お前つぐみちゃんの柔肌堪能した対価はお前の命か なにその下げて上げるみたいな上級テク、お前は本当にイケメンだよね!もう少しこのままでよくない?みたいなよくねーよヴァーカ!!!!よろしくねーよ!つぐみちゃん可愛いよ!!さりげなくお手ギュッしてるんじゃないよ、お手てがギュッサバか!鯖でも食ってろ!!
ドキサバの噂収集ルールにのっとって目当ての女の子の趣味や嗜好を調査しつつ親友を味方につけて外堀から徐々に埋めていく、それを実践しつつ合理的だと思わん?とかしれぇっと言ってのける神経は絶頂!ですね
白石君って付き合ってもお母さんみたいって理由でフラれそう
白石君の怒り方がお母さんの叱り方、頼れるオカンであることをアピール
趣味や自分の好きな物に対して周りに目もくれず一人で勝手に盛り上がるのをカバーするかのごとくつぐみちゃんの体調や身辺に気を配り彼女の細やかな気遣いや感性を大事に大事に慈しむ出来る男である つぐみちゃんも彩夏ちゃんも気配りスキルが高いっぽいのでだからこそサポートの有り難みがよく分かるよね 日頃から気を配ってるからそういうことに気がつくんだろうなぁ、イケメンか、イケメンだ
普通に女の子の嫉妬とかって中学生あたりだと、湿っぽいとか鬱陶しいとか訳分からんという評価が付きまとうのに彼の無駄のない包容力は上と下が姉妹に囲まれた彼ならではの強みではなかろうか
でも苛められてるんだろうな、実家で(愛)
何もかも白石蔵ノ介のペースで物事が進められていくので完璧すぎて果たして彼は中学生なのかと疑問に思ってしまった、あまりに手慣れすぎていると妙な危機感を抱くことをロミオ現象と言う(私の中で:元祖非童貞疑惑ロミオ現象第一人者 佐伯君)
ただの非リアからくる人間不信と僻みとも言う
どうでも良いけど佐伯君と白石君の恋愛ルートの鮮やかさや流れが似てる気がする、コイツに任せておけば幸せにしてもらえるだろうなみたいなオーラが半端ない
苦しかったら全部俺だけに委ねれば良いんだよ、ってじわじわと甘やかして自分しか見えなくするところがお見事ですね、お前おっさんか?
然り気無く仲間の前でもノロケる男、白石
顔を赤らめたりあからさまに照れたりしないくせに静かにときめいたり静かに愛しく思っている、そんなさざ波のような穏やかな視線と息遣いと間の取り方がよかですね、二人の恋愛が眩しくて眩しくて白石ぃ!!!!お前本当に中学生か!?
ベストオブ恥ずかしいで賞
白石さんの…白石さんの瞳の方が、綺麗です…
ワシが照れてどないするねん、あ、そういうゲームか、つぐみちゃん可愛いわ、くっそ少女漫画してる
白石君のセクハラやマジプッシュに思わず感情をむき出しにしたこともありましたが、何よりもこの台詞に一番赤面しました、下手に茶化せないからモロに来ました
これってテニスの王子様だよね?君に届けだっけ、寧ろとどめだっけ
どちらかと言えば大人寄りの恋愛だけど今後はつぐみちゃんの可愛さで白石君をガチデレ、マジ照れさせてくれると期待している 
でもちょくちょく爽やかに自分の欲求を満たしたり鼻につかないように意見はちゃっかり言うことでアピールしていく抜け目の無さだから、こいつ自分がイケメンで優しいっていう自覚あるんだろうなぁ(遠い目)経験とステータスに裏打ちされた自信があるんだろうなぁ、イケメンかよ、その通りだけど
白石君のルートであと印象に残っているのは乾君と仁王君ですね
マイクで呼んでみたら、白石!って呼んでるのに、さだはるとまさはるが名前を呼ばないでくれないか(おこ)何じゃ~、名前で呼ばれると照れるのぉ(満更でもなさそうな声)とか言いながらやって来るからである、ガチャみたいに5連で来られた時はゲーム止めようかと思った、およびじゃねーよ!呼ぶなら仁王じゃなくて福山の方を呼ぶわ!!!
エンディングに関してぐだぐだと感想と総括、散々作中でつぐみちゃんのことを考えて大切にしてきた白石君は、行動でも言動でも無駄なくきちんと伝えて彼女をじわじわと追い詰めていきましたが、逃げ道は用意してくれて、冷静に引く時は引いてくれるという人格者、そんな完璧な彼が帰したくない、俺が怒られるから一緒におってと静かに駄々をこねる姿とか遠距離恋愛のもどかしさに寂しさを感じて仕方がない自分をひた隠しながら(隠れ切れてないのがポイント)、大阪の学校を志望し夢の大阪移住計画の実現に胸をときめかせ、期待と不安が入り交じるつぐみちゃんに、絶対に君の実力なら大丈夫だとフォローは欠かさず、その為のお膳立ては抜かり無いくせに、やっぱり不安で俺が勉強見てるから当たり前やろって少し強がってるけど言い聞かせるような弱さが見え隠れする、完璧な聖書としてではなく一人の男の子として、ちょっとだけ弱さや恥じらいを見せてくれる彼を愛しく思わないだろうか、いやそれはない(反語)惜しみ無く互いに愛を与え合い素直に受け入れる関係性って本当に大人だよね(ここまで主観)俺が勉強教えたのは~はガチで自分があれだけ頑張ったし彼女も頑張ったしやっぱ俺頑張ったしイケるやろという自信からくる可能性もある
あまりにも理想の彼氏像を体現しすぎて、君は自分の欲求を出せるだろうかと不安になっていたけどその不安も終盤とエンディングできちんと解消されてお姉さんは満足です、とか親目線になってる
でも、どんな手を使ってでもとか君が言うと洒落にならないというか少し嫌な予感しかしないので、止めてください あれですよね、多少の恥とかプライドとか自分の美学に反してもつぐみちゃんと一緒にいる為なら苦じゃないとかいう直球のプロポーズですよね、結婚してまえ 下手に出ておきながら自分の意見はちゃっかり通したり、言いたいことは言うので亭主関白な家庭になりそうだなと思いましたがつぐみちゃんが白石君のそういう完璧というよか強引なところも仕方ないわねと受け入れているあたり仲睦まじい夫婦になりそうである、それにしてもイケメンだからってそんな俺も好きやろ?ドヤァは絶対に許さんぞ!!!うっせ!!!うっせぇわ!!!



手慣れたイケメンは手慣れすぎてて怖いということを理解しました
完璧すぎて、完璧に女の子の弱さを理解して受け入れ、然り気無く自分しか頼れないようにアピールして、冗談を織り交ぜながら本気で自分の気持ちを伝えることも忘れない、イケメンだからって傲らないし、イケメンに胡座をかかない
彼は乙女ゲームでおざなりになりがちな、報告、連絡、相談を怠らないので多少すれ違いがあっても話し合えば変に拗れることもないですし、寧ろトラブル発生以前よりも自分に好印象を持たせ好感度を上げる玄人なんですよ!私は確信しました、白石君は乙女ゲームかギャルゲー経験者だと!少女漫画は花とゆめを読んでいると!
お前は!本当に!中学生か!?

そして止めのエンディングです、完璧な男、白石は妥協は許しません、数々のイベントに骨抜きにされて瀕死のレディはこう思うわけですよ、完璧な男の子が私だけの彼氏になってくれていると、でも本当は彼は優しい人だから無理してるんじゃないの?
しかし!そこは白石君、今までの完璧な理解者というステージから一歩踏み出しました

想像してみてください
確かに趣味はアレですがイケメン性格良し高身長品行方正完全無欠の人間が、普段は逃げ道を用意してくれて甘やかしてくれる大人な人が、「まだ帰したくない」って駄々をこねる姿を…

これはもう惚れないわけがないですよねぇ…
そしてこの恋愛駆け引きマスターは中学生なんです!
もう許せない、イケメン怖い、他の乙女ゲーム界のイケメンはホウレン草はおろか、自害せよとか帰れとかゴミとか死ねば良いとか 少なくとも中学生よか酸いも甘いも噛み分けた大人ですらこれですよ!?
中には少し手違いでベーゼを交わしただけで責任とらなきゃいけないのかなって婚約を申し込む人もいるのに、こんな世の中じゃポイズン


いやぁ、イケメン怖いですね!!!!

雑な感想 星を追う子ども

星を追う子ども
一度見ただけでは、まだ理解らしく噛み砕けていないかもしれないが興奮冷めやらぬうちに書いておく


この作品における星とは何だろうか
よく人は言うだろう
亡くなった人は星になり私たちを見守ってくれると、それは「らしい方便」なのかもしれない
視覚的に捉えられて、尚且つ私達の身近な存在 美しく決して簡単には消えることのない星々の光が優しく私達を照らしてくれる
敢えて舞台を田舎街に据えたのはそんな星の存在をより近く見せたかったのかもしれない
比較して地下の世界はどうだろうか、神秘と地上では為しえない奇跡、神々の叡知を持ってしてでも何処かその世界は儚い
その世界には雨も風も美しい景色があれど星がなかった

星のない世界が如何に孤独か、それは作中の人物が強調してくれる
森崎先生の星のない夜空の下では人間は如何に孤独か教えられるという台詞とシンの生と死の門を潜り抜けた直後の感慨深げな星だ、という台詞だ

この物語の登場人物はまさに星を追う子供である
手の届かない星に焦がれ苦しむ、それは生と死の絶対的な隔たりに憂い苦しむ姿と似ているのかもしれない
リサという星、シュンという星、それだけでなくとも作中の人物は何かを喪っている
それでも生き続ける人もいれば、立ち止まっている人もいるだろう
何度も描かれる生と死の在り方と二つの世界の相違が色濃く出ていても本質的なものは何も変わらない
生きている者の方が大切だと言える人がどれくらいいるだろうか
生と死は巡りこの世界の一部なのだから、という台詞がこの作品の中のキーワードとなっているが、それをイマイチ飲み込めていない子どもがいる
それが、シンとアスナと森崎先生だろう
森崎先生とアスナは取り戻したい存在がいるから地下に潜った
しかしシンはなんとかシュンの死を仕方のないものと受け入れようとしている
だが、それは押し込めるような痛々しいやり方だ

個人的に、私が一番興味深いというか、誰を通してこの作品を楽しんでいたかと言えば森崎先生だと思う
だから森崎先生を主に作品について漠然と思ったことを書きなぐっていく
アスナとシン、そしてシュンとのやり取りは血の通った温かさとか可愛らしさがあって、危ういながらも人としての情緒的なものが感じられた
寂しかったと自力で自覚するアスナも、シュンの死を受け入れてしまったことで泣いてしまったシンも互いに寄り添い共に喪った存在の大きさを埋め合わせるようだった
でも、森崎先生は違う
彼の荒唐無稽な願いは到底人には受け入れられないものだし、そんな話を打ち明けられたら貴方疲れてるのよ・・・とかゆうまである
だから、もしも人々が彼に声をかけるなら「もう、子どもじゃないんだから割りきれよ」と言うんじゃないかなと思った
少なくとも、森崎先生は繊細な現役中学生のアスナよりかは年齢も上だし、よっぽど広い世界で物事を見ることが出来る
彼女よりもやれることが多いが、その実最後まで、その荒唐無稽な願いを諦めてさよならすることが出来なかった
そんな先生がアスナの僅かな感情の機敏や、痛みにちゃっかり気づいてたりする
でもそのまま特に言及はしない、分かち合おうとか受け入れようとかアドバイスをしたりはしない
大人は子どもの導き手であるという、ある種のお約束を清々しいくらいに打ち砕いていく
だって、アドバイスをしたら自分も揺らいでしまうから、だって、アスナに深く踏み込めば後悔してこなかった自分の道すら否定してしまうような予感がするから
そんな不器用で純粋でどうしようもない大人になりきれない森崎先生は、まさに分かってるけど俺が欲しい答えも結果もこの世の常識では補完出来ないし、そんなちゃちな慰めじゃねーんだよ!という静かな怒りのようなものが透けて見えた
そしてそれを見事に成し遂げようとしちゃうとこが悲劇的だよねーとも
それほど先生の十年越しの想いは根が深い
自分に蓋をしているだけで本当は理性的にもなれない、口ではクールを装ってみても大人として振る舞っていても感性はアスナ達と変わらない
そんなちぐはぐなところが、先生も子どもの一人なんだなぁと思いつつ面倒だなとも思う
そしてその面倒くささには非常に覚えがあります
それに気づけたのは、私も皆と同じく最後の最後だったんだけど
旅を通して思春期の子どもみたいな初々しさとか幼さを露呈させる森崎先生が恥ずかしくて、それでもええんやでと思わず肯定したくなるような 
それでもってその恥ずかしさは、自分の恥ずかしさでもあるのだろう
いざ、自分がそんなこと言い出したら全力で否定したくなるくせに目の前でそんなことされると照れる
突然だが、アスナちゃんの魅力はその人のありのままの姿を何も言わずに受け入れようとする母性的な部分だなーと思った
というか、彼女の素直さの前には自分の隠していた部分が嫌でも引きずりだされる感、そりゃ怖いですよね


終盤にそれぞれの子ども達は、はじめて涙を見せる
それまで異形の怪物に襲われても踏ん張り、立ち向かった彼らは、自分の中に巣食う悲しみと寂しさには気づけなかった
いや、分かっていても受け入れられなかった
時間が傷を癒してくれるわけではない、傷ついて抉り出して追い詰められて捻り出した答えこそが本音なのだろう
その本音を捻り出す為に子ども達はあらゆるものを喪った
居場所、体の一部、永遠の別れ
その代償は時として残酷なまでに瞬く間もなく消えていく
森崎先生は、結局リサを呼び戻すことは叶わなかった
地上には視覚にとらえられる神は存在しない、概念として畏怖すべき抽象的な対象として信仰されてはいるものの我々に何かを与えてくれるわけではない
しかし地下の国はそれを代償さえ払えば叶えてしまう
地上の世界で森崎先生は誰に赦しを乞えば良かったのか
愛すべき人は自分の知らない間に過去になってしまった、絶対に信じていた存在が消えてしまうことはどれだけ恐ろしいか
そして、その寂しさを何処かで認められない

一方で彼ら以外の人物は生と死の交わりを意識的であれ無意識的であれ受け入れている
だけど、アスナ達が欲しいのはそんなものではないはず、と思いながら旅を続けた
それぞれが届かないものに手を伸ばしている、それが悪あがきだとしても無意味かもしれなくても
だって救われたかったし
本当はみんな救われているんだけど気づいてないんですよね、シュン君からの祝福とリサさんのお願い、この二つは道しるべのはずなんだけど
どこまでも噛み合わずに、ひたすら突き進むだけの物語にやきもきする人も多かったのではないか
本当に最後になって彼らは地下であろうと地上であろうと生と死の交わりの中で生きていかねばならない、その定めからは逃れられない、逃れるわけにはいかないと気づくのだか


新海監督も言っていたが、この作品は明確な正しさや悪が決まっていない
ただ漠然と分からなくてもそれぞれが駆け抜けて、例えそれが倫理的に道徳的に間違っているような行いだったとしてもやり遂げる
ここで私はこの作品は観客が必ずしもすっきり出来る作品ではないんだなと実感させられた
どうにも作中のキャラは感情移入がしにくいと感じてしまった、この違和感は最初は大味な演出とか心理描写が唐突なのかなとか適当なことを考えていたが、よくよく考えれば自分に覚えのある大人になりきれないなりの迷走劇を目にして逃げたくなるのは仕方ないと思えてきた
なにこの作品の包容力、仕方ないしか言えない
ボキャブラリーが貧弱貧弱とか言わない
伏線はきちんと貼り巡らされ、世界観も風景も美しいのに居心地が悪い
それに加えて、何処かで見たような場面やキャラクターの構造に途中で何なのだこの作品は、わざわざこのような演出にする意図は何だと思ってしまうのではないか
分かりやすすぎる演出も壮大すぎる物語に、今回の作品はあまりにも異様ではないかと思ってしまうのではないだろうか

誰もかれもが「分からない」と言う、それでも走り続ける
別にキャラの内面性が掴みにくいとは思わない、共感も出来ないとも思わない
寧ろ、痛いほどの親しみすら感じているのだから
キャラクターが自分の意思で動いているようで、新海監督の描きたいものと意図が全面的に押し出され落としこまれた作品に観客は無意識的に嫌悪感か異形さを感じてしまうのかもしれない
少なくとも私は観客の気持ちは敢えて考慮しようとしなかったのかと思った
多分、わざわざ考慮して分かりやすくしたら作品が破綻するから
観客の溜飲がさがるような展開にしようと思えば出来るけど、敢えてやらなかったよというような声が聞こえてきた気がした
例えば先生が自力でなんやかんやでアスナを犠牲にしようとするのは止めてリサのことを諦めるとか
アスナちゃんの物分かりの良さは先生にすれば都合の良いものでしかない、あまりに都合が良い
そこらへんが違和感になるかもしれない、母性と年相応の幼さが混在しているあたりが
アスナちゃんの魅力はリサさんの魅力でもあるんだろうなーとか、あと印象に残った場面は最後のシュン君とアスナちゃんの対話かな
壊れたはずのオルゴールの存在に二週目になってやっと気づいたなぁ


これは主観的な見解だが、観客は共感といかに作中の人物とシンクロすることで仮想の世界の現実を打破していく登場人物と同じカタルシスを味わう為、あるいは監督の密かなメッセージやどういう思いを場面や作品に込めたか自らの知識と頭脳で考察するか、大きく二つに分けて楽しむものだと思っている
だが、この作品は前述の二つどちらにも微妙に属していないと思う
まずは感情移入の面では彼らは最後の最後まで自分の気持ちや考えを話したがらないから、なんとなく寂しいのだろうということは分かっていても素直に同化するまでに至らないのではないか
何故、彼女があのような回想をしたのだろう、森崎先生はあの場面でどのように思ったのか
彼らは口にしない、漠然と提示されるが激しい共感には繋がらない
保険として言うなら、まぁ、こればかりは個人の感じ方によりけりだが
そして二つ目は、答えは考えるまでもなくドーンと分かりやすく出ているからだ
彼らはある意味ブレないし、新海監督の既知感のある演出は好きだから、敢えてやっているんだろうなと分かりやすい

例にあげるなら、地下の国の集落を後にするシンはアシタカのようだし、飛行石かブルーウォーターみたいな未知の結晶が出てきたかと思えばナウシカやハク様と言いたくなるようなキャスティング
でも、これが新海監督のための作品となるとしっくりくる
そしてそれを踏まえて見ると、その強烈なまでのオマージュが自然と受け入れられていく
私は作中のどのキャラともぶつぎりの共感を抱えながら、自分の中にも彼らの存在を見いだしてしまった
感情移入がしにくいと感じた癖に彼らがまるで自分の一部のようだ
分からないなりに駆け抜ける彼らにまるで分からなくても良いと肯定してもらえているような気がした
私だって別れは怖いし悲しい
頭では受け入れるものだと分かっていても感情はついていかない
私は森崎先生でもあるし、アスナでもあるし、シンなのだろう
そのしっちゃかめっちゃかな視点の目まぐるしい切り替えに振り回されて、正直苦しくて仕方がなったが

森崎先生は頭だって良いし合理的に物事が考えられるくせに、最後の最後まで受け入れられなかった
本当に最後になってからようやくアスナの抱擁に手を回した、あの瞬間にやっと彼は受け入れたのだと思えた
そして同時にそこまでいくまでに時間がかかるものだし、割りきるのに苦労するのだな、とも
でもそれで良いと言ってもらえた気がした、ヴィマーナから変化した神の台詞は救いの言葉だろう
あそこではじめて森崎先生は救われた、結果的に赦しを乞う形になったのだなと

そして、それは私も救われたような気がした
まだうまく形にはならないが、その呪いと祝福を受け入れる為の機会をお膳立てしてもらったと思えるのだ
そして、それは新海監督も同じだと思う
好きなものとなぞりたかった視点の果てにだした、あの神様の言葉が私たちへの祝福ではないかと思いました
推敲はあとでやります()

華ヤカ移植決定記念


もう一度、始めよう


2015年 VITAで再び宮ノ杜の御兄弟と握手!


いやいやいやいや、はじまりましたね
昨日、偶然知ったばかりなんですけど目玉飛び出るかと
続編なのか普通の移植でまた無印の内容を焼き増しかなーと思ってたんですけど、どうなんでしょうね
公式サイトに飛べば、ムフフなサイドストーリーやショートショートに頬が緩みっぱなしですね
お財布は冬ですけど心は、はる爛漫ですよ
はるちゃんだけに!
続編なら続編だとネタ切れ感が半端ないんですけど、出来れば無印の後日談のその後、とか・・・
ううん、出品してくださるだけで喜ばしいんですけどね!
すみません、我儘な使用人で!
正様のお部屋を毎日掃除してお待ちしております

キネマモザイク購入 

無印全員攻略した後速攻でキネマモザイクをポチりました、あれこの流れ何処かで(カヌチ)

これ書いてる頃に実は四人攻略を終えています、本当にありがとうございます
美味しゅうございます、ご兄弟の方々は仲睦まじく罵倒も戴き言うことないですね
そしてキネマモザイクのおかげで最愛の方の座が変動しかけたり、改めてとあるお方への想いを確認したり、後日談美味しかったり最高でしたね

いや、なんというか、臓器が痛むほど好きって経験は生まれて初めてだと思います
ご兄弟の飴と鞭を存分に駆使した調教が体に馴染んだのかスチルを見返すだけで涙腺崩壊、日常生活の中でご兄弟のお名前と同じ漢字をご兄弟の読み方で認識、夢の中で続編のポウラスタを買う為にお金を集めていました
まだまだ至らない使用人ですが精進致します

華ヤカ でへへ~博様ルート(ネタバレ)

宮ノ杜博(18)五男 高等学校七年生 

人懐っこく、裏表もなく、ご兄弟の中でも好意的な博様は、はるちゃんと同じ歳ということと、はるちゃんの人柄をいたく気に入り使用人であると分かっていながら友達でありたいと願うようになります

というのも、宮ノ杜家の使用人は使用人としての立場を自覚し、己を律する為に二ヶ月に一度、定期試験を行い合格しなければ即解雇です
更には、使用人頭の千富さん監修の使用人の心得という分厚いマニュアルも存在します
中でも作中で一番に強調されているのが使用人は質問しない、宮ノ杜家の方々にはどのようにぶっ飛んだ、人権なんか全く考慮されない命令も従わなければならないという点です

これを踏まえて考えると宮ノ杜家の使用人は私情を挟まず言われたことは完璧にこなし、たとえそれがどれほど理不尽なものでも口答えなどしないで受け入れなければならないということです

使用人という立場からしてこれは当然の責務ですし、そもそも雇い主に無礼な態度をとれば代わりはいくらでもいますから解雇しちゃえば良いんです

それを良いことに使用人いじめに精を出す方もいらっしゃるわけで

話がそれてしまいましたが
我らがはるちゃんは、もうプレイヤーの心配もお構い無しに、その天性のドジッ娘、天然スキルを発揮します

え?質問?すみません、うっかりしちゃいました
嫌だと思ったらはっきり言いますけど?
隠し事下手なんです、つい顔に出ちゃうんです
(共通ルートから学べる簡易的なはるちゃんの行動)
※これはあくまでも私が勝手に意訳したものです
実際はもっと畏まっていますかしこかしこかしこまり

この良く言えば革新的な対応、悪く言えば自分が雇用される側という自覚があるのか怪しい行動に博様は興味を持つわけです


趣味の発明の実験体にする為にそこらへんの使用人を襲撃するのは、使用人からしてみれば面倒なことこの上ないわけで、私だったら雇い主の子息がそんなことしてきたら苦笑いで何事もなかったかのように時が過ぎるのを待つしか出来ない

しかしはるちゃんは、まだそんな博様の習性なんて分からないので、襲撃に普通の反応をするんですね
発明されたブツが危ないなら危ないと言う、痛かったら痛い、嬉しい時は花が綻ぶように笑った(と私は思っている)のでしょう

他ルートでもはるちゃんは感情を出す使用人と呼ばれています、その呼び方はどうなんだよって思いますが
これは宮ノ杜の使用人があくまでも何をされても軽く無難に受け流し、自分らしさを出そうとすることを許されなかった(うん、当たり前なんですが)ということが、よく分かりますね

ここまで来てなんですが、博様ルートは恋愛というよりは如何に博様が成長するかの物語だと思います
他の兄弟に比べて責任感も圧倒的に足りない子で、終盤では洋行しろと言われてはるちゃんと離れたくないばかりに結婚しようとか言っちゃうレベルです

ある程度、手に職があって養えるほどの余裕と器もあるわけでなく、学生という時代を謳歌しつつ、なんとなく物足りなくて、自分に取り柄もなく生きてる心地がしないと感じている

ただ一緒にいたい、だから結婚しようという彼を見て、柄にもなくずるいなぁと思ってしまいました
悪気はないんですけど、彼もまた良い感じに人のことを考えられるほどの余裕も覚悟もないんですよね
でも言葉も態度で示してもくれて優しくしてくれて、何気に共通ルートではるちゃんのピンチとかはるちゃんの機敏に目敏いのは博様だったりします

そう考えれば考えるほど別れにもがき苦しみ、暗殺者()に狙われ精神を磨り減らし、マジカス様はマージマジマジカス、すごく二人の距離の縮め方が甘酸っぱいので関係は好きなんですけど

結局、全てを終わらせて泣きながら強くなりたいと決意する姿に目頭が熱くなりますね
結婚しよ!とか言ってたあの博様がぁ・・・うぅ・・・と親目線になります 
彼のお母様も芯の強くしっかりとした女性なので、一緒に博様の成長っぷりに少し寂しくなったりしてね!あ、ならないかな!うん!

だから二人の五年後で好きだったら再会エンドは、続編の後日談が凄く気になります
洋行に行く目的が所謂武者修行の旅で強くなって帰ってくっからな!って感じなので
隠れきれていない暗殺者ぼこって大団円なラストですかね、未来を感じさせるエンドだと思います
おままごとみたいな恋愛だったかもしれませんが、ほら、続編のキネマモザイクとかポウラスタ買いたくなっちゃいましたし!

博様育成ゲームだと思えばモーマンタイですよ
唯一の心残りは博様ルートでしか貰えない鍵を逃したことですかね
後日談のでへへ言わない普通にテライケメンな博様見てビビりました、五年後はるちゃんふつくしい

お腹と心が空っぽです タカミ編 (ネタバレ)

二つの翼を購入しましたが、PS2版の白組数名とアメツネは攻略してないです

なんというか、白は王立警備隊、黒は直属親衛隊という部隊の関係者とわちゃわちゃするんですけど

黒の翼では警備隊と親衛隊の連中やら王様同士に因縁があって三角関係に発展していくのですね

んでんで因縁と言っても色々あって関係そのものは寧ろ良好な方々もいるんだけど、なかにはあるキャラの存在や、やらかしたことが別のキャラの命やら存在意義に関わるって展開が多くてね

ぶっちゃけ白組は好きなんですけど、黒組が思いの外恋愛してまして(物語としては無理矢理ではあったが)愛着がわきまして、あれ、これ黒組振ってまで白組攻略しなくても良くね?というところまで来ております

いやぁ、これ大変マズいですよねー(。・ω・。)

さすがに後日談目当てで買ったので今回こそは全ルート制覇したいのですが、特に個別ルートでライバルキャラを担う王立警備隊の隊長オウバさんの息子(?)と白から伏線を貼られていたタカミ君を語る上で、この症状が非常に辛いことが分かってきました


いや、もう、ぶっちゃけますとタカミ君とオウバさんは同一人物で、更にタカミ君はオウバさんの失った過去が形を得て具現化した、早い話人外ってことになります

いやいやなんで、どうしてそうなったと言われれば本編でも謎が全く解明されてないから、こちらが聞きたいです


大まかに説明すると暗殺を生業とする一族の次期当主、若いオウバさんの初恋兼恋人のアキさん(主人公と瓜二つ、同姓同名)の存在が一族的には目障りなんで殺しなさい→オウバ「無理」→一族「幽閉」→多分だけどアキさん殺された?→こんな辛い記憶いらんわ→魔法使い()「じゃあ頂戴」→オウバ「おk」


その記憶をなんか魔法使いが落としちゃって、その記憶こそがタカミ君ナンダッテー

意味分からんじゃん?私も分かんないや


何言ってるのって言われても大体こんな感じとしか



白のころから物忘れ酷いのは歳のせいかなとか言ってたオウバさん(中年)ですが意図的に忘れてたわけなのですね


これで納得するしかない、記憶障害はなんか忘れちゃったからなんだって!意図的に!それを引きずって過去の記憶ないのを妻のヒサミさん(故人)に救われて結婚したんだってー


そんなオウバさんは頑固一徹、融通のきかないけど隊員を息子のように、家族のように可愛がる良いおっさんです、一方タカミ君は何の因果か前述の暗殺家一族に保護されて暗殺者として生きてきたお方、常識?規則?そんなのつまんない、楽しくない。自分のやりたいことはやる、フリーダムな青年です


しかしタカミ君はつまらなくない存在と出会います
敵国から捕虜として連れてこられたアキちゃんと戦女神カヤナ
初っぱなから興味津々なご様子で、暗殺という依頼を受ける以外は(依頼は嫌だろうが受けねばならないものなので)自分のやりたいことをするを信条に
捕虜同然のアキちゃんとカヤナちゃんに家具一式と食料を与える
アキちゃんを逃す為に陛下の常人には到底理解されない野望()の実験体となり自らを犠牲にしたカヤナちゃんを助ける手引きをする
自分の裁量で逃がしたり逃亡しても泳がせておいたり
などなど恐れ知らずのフリーダム

自分のやりたいこたとをやっただけだから、アキちゃんがどう思うとか、何をしたらアキちゃんやカヤナちゃんの為になるかは興味ない、だけど付き合ってくれる
不思議な関係ですが、振り回され振り回しつつ、つまらなくないアキちゃんとの出会いから暗殺も血生臭いこともついてこない普通の穏やかな生活を知り、アキちゃんと信頼関係を結びたい、だからこそアキちゃんを守ると言ってくれたタカミ君に惚れないわけがない

何より、このルートのタカミ君とアキちゃんのやり取りが微笑ましく、暖かいんですね
普通を知らなかったタカミ君が普通だけど普通じゃないアキちゃんに好意を抱くのは自然な流れではないでしょうか

育ての親のアムギさんとの死別、自分が人間じゃないという真実、ラストは怒濤のタカミ君いじめです本当にありがとうございます
タカミ君が何者か分からなくても関係ないって何者か分からないカヤナちゃんを受け入れたアキちゃんだからこそ光る台詞ですよね

もうね、長文ですがタカミ君とアキちゃんの安定感です
最後はアキちゃんはタカミ君と共に生きる決意をしてタカマハラに帰らないという選択をします


それから、まぁ、上記の通り同一人物による存亡をかけた戦いに繋がりますが、もうね、一言だけ、アメツネいい加減にしろ 

タカミ君ルート好きです